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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第2章 燻る感情
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「それで……道案内って? どこに行きたいの?」
結局、悠の公認もあって、彼の車の助手席に乗る事になった私は、単刀直入にそれを聞いてみた。
「……ちぃちゃん、そんなにオレの事、嫌い?」
「や……嫌いとか、そういう事じゃないの。ただ……その、さっきみたいな事は、もうしないで……」
けれども、彼から返って来た言葉は、私の質問とは全く関係のないもので。
顔は暗くて判らないけど、声が少しだけ、暗いようにも感じた。
「……あの場所じゃなくて、違う場所で2人きりになりたかった。そう言えば、いいかな?」
「え?」
「道案内は、ただの口実。ちょっとだけ、付き合って。何もしないから……ね?」
――嘘、吐かれたんだ……。
悠ちゃんにも、嘘吐いた事になるよ、柊斗くん。
嘘は、一番の裏切りだって……言ってた。
「……約束、だよ?」
「うん、わかったよ」
――何事もなく……帰って来れる事を願うしか、ないのかな?
薄々は気づいていたけれど、彼の言葉の中に、どこか引っかかるものを感じる。
気のせい――それだけでは、終わらないような気がして、そう願わずには居られなかった――。
悠の車とは違う香りが漂う彼の車の中。
私的には、あまり好きじゃない香りで、酔ったような感じがして、少し窓を開けた。
「そういえば、父さんから電話来たの?」
「あ……ううん、来てない」
「……そう。珍しいね、連絡もしないなんて……」
「そ、うかな……きっと、疲れて寝ちゃってるのかも?」
――ずっと、待ってるけど……来ない。
彼の言うとおり、あれから一時間経っても、悠からの連絡は来ない。
その事に、少し不安になった私は、それ隠して、言葉を続けた。
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