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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第2章 燻る感情


「悠ちゃん、最近疲れてるみたいだっだし、寝落ちたのかも。明日、戻るし……大丈夫だよ」


 何かを考えながら、銜えタバコをする彼は、怪訝な顔をして、口を開く。


「ふーん……そんなもんなの? ちぃちゃん、父さんの事、疑った事ある?」

「え……? 疑った事、ないよ。どうして、そんな事を聞くの?」


 悠の事を疑った事は一度もない――彼が言っているのは、多分女性関係の事。


「ちぃちゃんって、年の割りに若く見えるし、意外と無知だよね」

「な……っ!」



――子供っぽいって事?
 そりゃ、年相応に見られた事はないけど……
 無知……それも、否定出来ない……


「そうやって、顔を赤くして、膨れる所……まるっきり、子供じゃん」

「もう、知らない! 好きな事、言ってればいいよ……」



 どうして、この時気づけなかったのか――?
 彼の口調も行動も、私の知っている彼ではない事に。




「……着いた。少し、外に出てみる?」

「ここって……」



――他にも……って、カップルばかりじゃない!
 そうだ……ここ、有名な場所だ。
 まさか、そんな場所に連れて来られるなんて……



 そう――私と彼の居る場所は、いろんな意味でカップルが楽しむ、夜景の見える駐車場。

 そんな場所に、知らなかったとはいえ、連れて来られてしまった私は、固まるしか他はなかった。



「そう……夜景の見える駐車場。自分の車で来たかったんだ。ちぃちゃん、降りないの?」

「お、降りない!」

「そ。じゃあ、オレ、少し散歩してくるから」



――柊斗くんは若いからいいけど、わたしはオバサンだって。
 どこをどう見たら、カップルに見えるって言うのよ。
 悠ちゃんとなら、判るけど…………。


 一人ふらりと歩いていく彼の後ろ姿に、寂しさを覚えるも、不思議と安心できた私。


「喉、渇いたな……飲み物でも買ってこようかな?」


 ホッとしたせいか、喉の渇きを覚えて、近くの自動販売機まで、飲み物を買いに行こうとドアを開ける。

 スーッと冷たい空気が頬を撫で、数時間前に火照り、今も尚、燻っているものを鎮めてくれた――。


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