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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第2章 燻る感情



 それから数分が経過――少し肌寒くなって、未だ、私に抱きついている彼に声をかける。


「……冷えて来たよ? 車に乗ろう?」

「……もう少し。あと少し、このままでいたい」



――ちょ……やっぱり、だめ。
 耳は……弱いんだってば……



 私の言葉に、微動だにしない彼は、耳元でそう囁く。
 自分の耳にかかる彼の吐息と振動に、私はふと力が抜けそうになった。


「や……車でも、話出来るでしょ? お願い、放して……!」

「……ちぃちゃん、少し黙って。もう少しだけ……」



 自分の変化に慌てふためく私は、必死に身を捩り、なんとか体の向きを変える事が出来た。

 それでも尚、私を抱きしめる力を緩めない彼は、“もう少しだけ”と。
 けれども私自身、これ以上は危険だと感じたのもあって、彼の胸板を弱い力で押した。



「そ、そんなの……無理に、決まって…………んんっ?!」



――や……な、んで……?
 そ、んな……これって……!
 さっきとは、ちが……う……



 そうして、離れようとした時――私の唇に、彼の唇が重なる。
 重なり合う唇が、数時間前のものとは違う事に気づき、身動きが取れなくなってしまった。



 彼は私の唇を確かめるように、ざらついたソレで形通りに這わせる。
 全身が泡立つような感覚に囚われた私は、彼の服をギュッと掴んだ。



――ま、た……もう、や……だ……。



 そう心の中で呟くも、体は泡立つような感覚に従順過ぎるくらい反応していた。

 体の奥から熱いものが溢れ出しそうになり、涙腺が緩んでくる。



「は……ちぃちゃん、顔真っ赤。大丈夫?」

「はぁ……っ、はぁはぁ……っ!」



 目尻から涙が流れそうになった時、彼の唇が静かに離れていく。

 息もままならない私は、彼の胸の中で、酸素を取り込むだけ。



「……ね、泣くほど…………――――……た?」

「!」



“泣くほど、感じちゃった?”



 彼の言葉に否定は出来なかった――その理由は言うまでもなく、自分の体の変化。

 耳元でそう囁かれて、時はすでに遅いと言った方がいいのか?

 下腹部の奥で、悠の時とは違う疼きを、小さく感じ取っていたのだから――。


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