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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第3章 偽り


 程なくして、リビングには悠の嬉しそうな声が響く。


「突然、お邪魔しちゃって……ごめんなさい」


 彼の隣で、顔を赤くしている女の子――斉藤愛奈。
 彼女は彼と同じ職場で、ごく最近――付き合い出したらしい。

 背丈は私よりも少し高くて、薄茶色の髪の毛、屈託なく笑う可愛い女の子。

 それが私から見た第一印象だった。


「気にしない、気にしない。みんなで食った方が、旨いからね」
「……そうだね。たくさんあるから、遠慮しないでね」
「あ、ありがとうございます」
「柊斗も、やっと……だな」
「……まぁね」


 悠は、彼が自分の所に彼女を連れて来た事が、よほど嬉しかったのか、穏やかな表情をしている。
 彼はというと――少し照れくさいのか、俯き加減で小さく返事をしていた。


 ――愛奈ちゃん、可愛い……
 でも……ギャップ、ありすぎるよ。
 柊ちゃんも、彼女が居るのに……なんで?


「――……ちゃん? 千夏ちゃん、大丈夫?」
「え……あ、大丈夫。ご飯、おかわりする?」
「ん……半分くらい」
「わかった。少し待っててね」


 そんな彼と彼女を見ていた私は、少し複雑な気持ちになったのは言うまでもない。
 それを誤魔化すかのように、二人に声を掛ける――いつもと同じように。


「愛奈ちゃんと柊ちゃんは?」
「オレはいいかな? 愛奈は?」
「わたしも、お腹いっぱいだから……」
「了解」


 ――うーん……考えても、キリがないよね。
 まぁ……いいや、昨日のは人身事故だもん。


 昨日の出来事は“人身事故”だと自己解決する私は、楽しそうに話をしてる3人の姿を目に映す。


「?!」


 楽しそうにしている中にも、射る様な目をして、私の方を見つめている彼の姿に、スーッと血の気が引いていく感覚に囚われる。


 ――な、なんで……こっち、見てるの?
 それに……なんか、怖い…………。


 何故、彼が私の方を見ていたのか判らない――それが何を暗示しているのかも。
 それに慄いた私は怖くなって、慌てて悠の隣に座った――その場所が、私にとって一番安心出来る場所だから。


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