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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第3章 偽り


 それからすぐに、彼と彼女は食事を終えて、部屋に戻って行った。

 私は食事の後片付け、悠はパソコンの前で動画を見ている。
 同じ空間で別々の事をしているけれど、この時間が心地いい。


「悠ちゃん、お風呂は?」
「ん……入るよ。片付け終わった?」
「うん。明日の朝のご飯も作っておいた」
「そっか……いつもありがとう」


 片付けが終わった私は、そう言いながら、悠の傍へ歩いていく。
 すると、悠は小さく笑って、私の頭をポンポンと優しく撫でてくれた。


 ――ここが、一番落ち着く……
 悠ちゃんに、頭撫でてもらうのが好き。
 なのに……わたし、何やってんだろう。


 撫でられた場所が、ぽうっと温かい気持ちになって、再確認させられる。
 同時に、昨夜の事も思い出され、少し涙腺が緩んでしまった。


「………………」
「どうした?」


 悠は、私の表情や変化を見逃さない。
 涙腺が緩んでしまった私の顔を覗き込むように、口を開いた。


「ううん、何でもない……お風呂、入ろう?」


 心配そうにしている悠の表情に、私は首を横に振って、小さく笑う。


 ――だから、隠せないって……言ったのに。
 顔に、出ちゃうんだから、わたし……。


「そうだな。千夏ちゃん…………――……ね?」
「……っ!」



“マッサージ、よろしくね?”



 マッサージというのは、私と悠の間で通じる言葉。
 耳元でそう囁かれた途端、私の体は急に熱を持ち始める。


 ――もう……マッサージだけで、終わらないでしょ?
 でも、心地いいから……好き、だけど。


「千夏ちゃん、行くよー」
「う、うん」


 いつの間にか、パソコンの電源を落としていた悠は、スタスタと浴室へ向かって歩き出す。
 どこか楽しそうに歩く悠の背中を見つめ、私はフッと顔を綻ばせた。



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