この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第4章 記憶

――悠ちゃん……ごめん、ね……。
も……や、だ……たすけ、て……
心の中で悠に助けを求める私の唇は、彼の舌で弄られる。
唇の型通りに尖らせた舌を這わせながら、ゆっくりと先へ進んでいく。
口内に到達した彼の舌は、歯列をなぞり、私の舌を絡め取ろうする。
それが何を意味しているのか――けれども、私の中にある理性がそれを許さなかった。
「ちぃちゃん……口、開けて」
「や……っ、あ……っ、んんっ」
頑なに拒む私に気づいたのか、彼は腰に回した腕の力を強める。
性感帯になってしまった唇を散々弄られた私は、あられもない声を上げ――その隙に、彼は自分の舌を私の口内へ滑り込ませた。
卑猥な水音が、部屋中に響き、耳を塞ぎたくなる。
響き渡る淫猥な音が、私の中にある理性を壊していく――。
「……限界、でしょ?」
「はぁ……はぁ……っ」
支えがなければ、立っていられない程、口内を侵された私には、最早抵抗する力など、残ってはいない。
嫌というほど、それを実感させられて、ただ、体に酸素を取り込む事しか出来ずにいた。
「……こんな事、父さんはしないでしょ?」
「ぁ……っ」
ぐったりしている私をよそに、彼は部屋着の裾を捲るや否や、下着の上から指を這わせて小さく笑う。
「……すごいね、ここ。まだ、触ってないのに……」
「や……ぁっ!」
布越しに聞こえてくる粘着質な水音。
上下ゆっくりとなぞる彼の指は、一番敏感な場所を見つける。
ビクンと、私の体が揺れると、その場所への愛撫を強めた。
「ん……ぁ、や……ぁ……っ、ぁあっ」
「……あの時も思ったけど、すごい濡れてる」
私の耳元で囁く彼は、羞恥を煽るかのように、卑猥な水音を故意に立てる。
自分でも気づいていた――下着の存在する意味がないほどまでに、溢れている事に。
風前の灯だった理性は、次の瞬間、フッと消えた。

