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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第5章 刻印


「はぁ……はぁ……や、も……、だめ……ぇっ!」
「まだイケるでしょ?」
「ん……っ、あ あっ……や、あぁぁぁっ!」


 何かを考える余裕など、今の私にはなかった――まるで私の中にある不安をかき消すかのように続く愛撫。
 幾度となく、絶頂を迎えた体は、どこもかしこも、敏感になっていて。
 悠が触れるたびに、私の体は大きく揺れていた。


「今度は、こっちだよ」

 そう言って悠は、私の体を反転させると、覆い被さり、今度は耳朶を軽く噛み始めた。

 悠のその行為は、何かを刻み付けるかのように、ねっとりとしている。
 彼の舌は、耳朶から背骨に移動して下へ降りて行き――戻ってきたと思えば、今度は項を強く吸い上げた。

 吸われた場所から、波紋のように広がる安堵感、そして、疼きを増していく下腹部の奥。


「ぁぁ……っ、や……も、む……り……ぃ」
「知ってる」


 フッと小さく笑って、私の耳元でそう囁いた悠は、臀部を撫で回し、いつもとは違う角度から、蕾を弾く。
 その瞬間、私の目の前に閃光が走り――溜まっていたものが、一気に溢れ出した。


「ぁ……っ、――――っ!」


 高みに昇り詰めても、尚も続く余波が私の体を弓なりにさせる。
 訳も判らず、目から溢れ出る涙は、一筋の川を作り上げた。


「泣くほど、イっちゃったの? 少し休もうか……」
「ぁ……はぁ、はぁ……っ、ん……っ」


 顎まで流れた涙を、スーッと上に向かって、掬い舐め取った悠は、フッと笑ってどこかへ歩いていく。
 その後ろ姿を、ぼんやりと見つめていた私の体は、今も尚、昇り詰めたの余韻に揺れていた――。


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