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禁断遊戯~背徳と罪悪の狭間(はざま)で~
第5章 刻印
「……欲しかったんでしょ?」
シーツに身体を縫い付けられて、熱の篭った悠の声と、揺さぶられる度に感極まって響く自分の声。
異常なまでに耳の奥で反響して、私はもっと奥深く、悠の熱を求める。
何度も抱かれているのに、今日のような事は初めて──多分、悠は気づいていて、その不安をぶつけていたのかもしれない。
「ぁ……っ! ゃ……ぁあっ!」
「千夏ちゃん……ここに、欲しい?」
甘い痺れに思わず引いてしまった私の腰を、グッと引き寄せると、猛りの先端と固く閉じられた壁の隙間がなくなる。
僅かな痛みの中に、それよりも更に強い痺れを感じた私は、悠の背中に腕を回して引き寄せた。
「……ほ、し……ぃ……」
掠れた自分の声は、悠の中にある“何か”を揺さぶったのか、少し身体を震わせる。
微かに聞こえた生唾を飲み込む音についで、私の身体が揺れ始める。
「千夏ちゃん」
耳の奥で木霊する悠のその声は、とても優しくて、何故か涙が溢れ出して──もう、何かを考える余裕なんて、どこにもなかった。
「……ぁっ! ん……ぁあ……っ!」
不意に抱き起こされて、更に深い場所を求められると、今まで感じた事のない微かな痛みと、大きな痺れが私の身体を襲い始める。
下から突き上げられる度、襲うその二つの感覚は、いつしか逆転し、私の身体は大きく引き寄せられる。
「……っ! 出す、よ……っ!」
そして次の瞬間、悠のその声が聞こえて来て、いつもとは違うその場所へ熱を注ぎ込まれた──。
さもさも、その場所は、自分の所有物だと言わんばかりに。
「は……ぁ……っ、ぁ……っ」
「……千夏ちゃん、もう少し、このままで居よう」
熱を全て注ぎ込んでも、悠は自身を抜こうとはせず、そう言って、余韻に震える私の身体を抱きしめていた。
でもそれが、とても心地良いと思えた私は、そのまま身を任せ、瞼を閉じる。
身体の奥に注がれた熱が、その場所を侵食して行くのを感じ取りながら────。