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恋愛無双ーレンアイムソウー
第1章 12月初旬


「ちっ…失敗したっ」

「伏兵の数まじやば!」

「おらっ!おらっ!」

「これでどうよっ!?」


蒼井結子(あおいゆいこ)は
テレビ画面を食い入る様に見つめながら
コントローラーを握り締めている。


「そっちか!」

「あぁー……」

「……よっしゃあぁ!
敵将、討ち取りましたぁぁー!!」


コントローラーを手から放り出して
カーペットの上にゴロンと寝転ぶ。

その表情は恍惚としている。


「あぁ…さすが……
諸葛亮(しょかつりょう)様だわ!」

「素敵過ぎて…ハスハスしちゃう…」


愛しの諸葛亮を使ってゲームをクリアした結子は
満足気に目を閉じて
達成感で胸を熱くさせている。


「遠呂智(おろち)、貴様も中々やるのぅ」


敵将を誉め称える事も忘れない。



一時の余韻に終わりを告げて目を開き
戦で貯めたポイントでレベル上げをする。


「諸葛亮様ももうすぐレベル99かぁ。
ここまで頑張ってきた甲斐があるなぁ」

「でも…でも…諸葛亮様がいなくなったら…
(レベル上げが必要なくなったら)
私は次にっ誰を使ったらいいの?!」


大袈裟に両手で顔を隠して
泣き真似しながら悲劇のヒロインぶるのが
最近の結子のマイブームだ。



ふと時計に目をやると
二つの針は午前6時を報せていた。


「え。もう朝?!
いやんっ集中し過ぎちゃったぁ~」

「まだ夜中の2時位だと思ってたのにぃ~」


夜更かし明けのテンションは
おかしいのが常である。


ぐうぅぅぅぅ…

結子のお腹が恥ずかしげもなく鳴った。


「お腹空いた…」


お腹を手で擦りながらリビングへ向かう。


冷蔵庫を開いて中を覗く。


昨日の夕飯の残り皿を取り出して
電子レンジの中へ放り込むと
スーツ姿の父親がリビングに入って来た。


「お。結子、おはよう」

「おはよ。お父さん」

「早起きだな」

「違うよ。寝てないだけ」

「また…ゲームか?」

「うん。徹ゲー(徹夜でゲーム)」


電子レンジが音を立てた。

中から皿を取り出す。


「お父さんもコレ食べる?」

「いや。俺はいい。それより、結子」

「なぁに?」

「徹ゲーは程々にしろよ。体に悪いからな」

「分かってるよぉ」


結子は唇を尖らせている。

結子の髪をクシャッと撫でて
父親は仕事に出掛けた。

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