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今宵、君の全てを
第1章 今宵、君の全てを
柔らかな膨らみを両手で包む。温かくふわふわの乳房は俺の手の下で自在に形を変えて。
「んっ、ふぅ……ぅん」
絡む舌。
甘い口付けと間を隔てるモノのない柔らかな温もり。
真純を一番近くに感じられる、至福な時間。

これが、欲しかった……

ねぇ、真純。
俺がどれだけ真純に逢いたかったのか、どれだけ真純と触れ合いたかったのか分かってる?
やっと逢えたと思ったのに、あっさり置いて行かれた口惜しさに気付いてる?

……って、別に良いけどね

今、真純には俺しか見えてないのが分かるから。
俺を求めてくれてるのも、分かるから

混じり合う唾液を真純に飲み込ませて舌を抜く。
「ふぁ、ん」
漏れた甘い吐息に、堪らずもう一度唇を啄んで、顎から喉へとキスを落としていく。
「っ……はぁっ、んっ、んっ……」
ピクンピクンと揺れる真純の身体。
白く滑らかな肌に時に強く吸い上げて赤い華を散らしてく。
後から真純がそれに愛しそうに触れるのを見てしまったから、ついあちこちに痕を付けてしまう。
首に、鎖骨に、胸はもちろん二の腕や手首の内側、内腿、股の付け根なんかにも。
「あっ、や……はぁ、あっ」
その都度上がる甘い声。
それはもっとと強請られているようで。

上気した肌と赤い華。

ねぇ、真純
君の全てを、俺にちょうだい?

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