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インスタントコーヒー
第2章 高校生
そして、私がタクのことを幼馴染ではなく、男として見るようになってしまったことだ。
怪我をした時にわたしを運んでくれたり、自分が濡れるのに代わりに傘を貸してくれたり、そういうちょっとカッコいいタクを見ていると、少し胸の奥が熱くなる。
恋なのか、もっと違う何かなのか判別はつかないが、
これがはっきりと恋愛感情になってしまうのが怖かった。
タクへの信頼、そして3人の関係が壊れる可能性を考えると、恋愛に踏み切れるはずがなかった。
もっとも、我慢できるくらいだからそんな大した感情ではないのかもしれないが。
高校生ともなれば、人間関係が多様になるのも、男女というのを意識するのも当然なわけで、以前のように3人ベッタリでなくなるのも自然な流れなのだろう、私は少し寂しいがそう思っていた。