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インスタントコーヒー
第6章 本当の気持ち〜結城先生side〜

学校では自然に振る舞うよう努めた。

俺が授業してる間、
アヤは下唇噛んで、目を潤ませる。

俺は知ってる。
アヤはエロいこと考える時、下唇を噛む。

なあ、ちゃんと教科書開いてノート取れよ、
そんな顔するなよ、アヤ。

抱きつきたくなる。
キス、したくなる。


今日、物理学教室で2人きりになったときも
アヤは下唇を噛んでいた。

俺はそれに気づかないフリをした。
意地悪をしているんじゃない、
そうしないと俺は…

アヤにキスをされ
俺は思わずアヤを抱きしめた。

顔に触れるアヤの髪の毛はいつも通り柔らかくて
いい匂いがする。

やばい、俺、止まらなくなる。

続きはまた今度な、と甘い空気を
無理やり断ち切る。

危ねえ。

でも、アヤは今晩も家に来るらしい、
俺は背徳感を感じながらも

やっぱり嬉しくて
まるでサンタクロースを待ちわびる小学生みたいに
ソワソワしながら待つ。


インターホンが鳴った。

扉を開けると、アヤがいた。
アヤは俺に細くて白い腕で抱きつく。

「先生、放課後の続き、して。」

耳元でそう囁くアヤは
あまりに、可愛くて、愛しい。

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