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インスタントコーヒー
第8章 疑惑
タクが何を言おうとしているかは予想できた。
タクが口を開いた。
「お前、結城と関係持ってるって本当か!?」
何て言っていいかわからなかった。
これから、自分が、先生が
どうなるのかが
怖くて、怖くて、
そして、先生との終わりが悲しかった。
昨日先生の家で聞いたドアの鍵を閉める
ガチャン
という音が頭の中で何度も何度も鳴り響く。
私はタクの前から走り去った。
全てから逃避したくて、
上履きも脱がないで、
走って、走って
気付いたら、あの河原にいた。
制服のブラウスは汗で肌に張り付いて
すごく気持ち悪くて
息はあがってうまく呼吸できなくて
すごく苦しくて
こんなに暑いのに、体が震えて、
すごく寒かった。