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第6章 決心

昼休み、
貴斗は給湯室でお茶を淹れて隣の休憩スペースで昼食を取る。


弁当箱を開くと、
俵型おにぎり3つ・ミニハンバーグらしき肉・卵焼き・ほうれん草炒め…………
そしてなぜかおにぎりの上には人参が花の形をして薄く一枚載っている。



『………何の花だよ(笑)』
花びらがギザギザだ。


『あっ、
葛城クン彼女の手作り？
いいわねぇ〜若い人は〜〜〜〜〜』

パートのおばちゃん2人に見付かり、
冷やかされた。。


『彼女が作ったって分かるものですか？』
隣の椅子で2人は向かい合って座っている。
持参の弁当を広げたパートのおばちゃんに訊ねた。


『分かるわよぉ、
色合いが違うもの〜』


『そうですか？
変わらないと思うけどなぁ。』
貴斗は彩りと量が豊かなおばちゃんのお弁当を見て、
首を傾げた。



おばちゃん2人は、
『あれはあの女優が悪いわよ、
旦那の居ない間に浮気相手を自宅に連れ込むのは絶対ダメだわ』


と芸能人の不倫スキャンダルへの話題をくっちゃべっている。



（聞いちゃいねぇし……）貴斗はめぐる手作りの卵焼きを味わって、
（うま♪）と噛みしめた。