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花咲く夜に
第6章 決心
翌日、
早朝。


(あれ?
あいつどうしたんだろう?)

今日は貴斗は郵便局が休みの日だ。


朝から天気が良くて、
農業日和(?)だ。

早朝5時の冷たい空気を吸い込んだ。


(牛舎の牛たちは健康状態良好だな。
めぐる、寝坊?珍しい)



6時を回っても7時を回っても出てこない。

こんな事は初めてである。

『風邪か熱か?
また疲れかな………』
貴斗は2人分の作業を要領よくこなし、
8時前になると朝食を取りに家屋へと戻った。


座敷間では昭恵が3人分の朝食をおいて座っている。

『あれぇ?
何あいつやっぱり風邪?』

『それがね、
部屋ノックしても反応無いんだよ。』


『ええ?
それ倒れてるんじゃないの?』
貴斗はドタドタと階段を駆け上がった。


『めぐる?めぐるー』

めぐるの部屋のドアを叩き、
レバーを引いて開けた。


『………何だよ、
熱か?』
布団が盛り上がったまま、めぐるはミノムシみたいに顔も出さない。



貴斗は掛け布団を捲る。
が、
強靭な力で握り離さないめぐる。

『……っだよ、
元気なんじゃん!!
どうしたんだよ』
ひっぺがすように布団ごと放り投げた。


めぐるはスウェットのまま、
お腹を抑えて歯を食いしばっている。

『………っ痛い………』


『どうした!!
おい、しっかりしろ!
祖母さーん、
めぐるが変だ!!』

汗をびっしょりかいている。

『どうした?腹か??』
貴斗は踞り腹を握り締めて目を瞑っているめぐるの背中を撫でた。

めぐるは無言で数回頷く。額には粒大の脂汗が浮かんでいる。


『立てないか?』

めぐるは顔を真っ赤にして、苦しそうに唸る。

『駄目か……
祖母さん、救急車呼んでー!!』



――――――――――

最寄りの病院に担ぎ込まれためぐるに付き添い貴斗は駆け込んだ。



処置室では対処の仕様が不明なため、
検査をするという。


貴斗は昭恵と2人付き添い、
待合室で待った。

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