この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第1章 初めまして、恋するアイドルみゆりです❤︎
なのに私の次に登壇していたるかちゃんが、これまた自慢のツインテールを揺らめかして憤り落胆する私の隣に息巻いて戻ってきた。
「作り笑いが見え透いてます。全然可愛くありません。だって……死ねよ‼︎」
「まあまあるかちゃん落ち着こう」
るかちゃんはスレンダー美人さんで儚げなのが売りだけど、本来はこういう強めのじゃじゃ馬的性格の女の子。
歳も私と同い年の同期だから、2年前事務所のオーディションで出逢った時から運命の親友だ。
お互い確かめたことはないけれど、少なくとも私はそう受けとめている。
というより親友は親友だってこと疑問に感じたりしないものだよね?
八反田てんちょーも以前、こう言ってくれた。
――お2人は本当に仲がいいんですね。良いことです。
あの日を思い出して顔がニヤついてしまう。
だって八反田てんちょーって普段は無愛想で目つき悪くて鬼の形相が常だけれど、にっこり笑ったときの柔和な笑顔ときたら、それはもう年端もいかない子供みたくて悶絶モノに可愛いんだよね。
私が最初にそう思ったのはいつだったろう。
初めて出会ったカフェの面接の時は、風格に圧倒されてどうしようもなかったのにね。
「あなたは何故アイドルに?」
無表情の眼差しに殺されかけたのを覚えている。
「お兄ちゃんが勝手にオーディションに応募したからです」
視線の切っ先に触れないよう俯き加減で事実を述べる他なかった。
「ではなぜ今回のカフェのオーディションに?」
「どうせなら楽しそうなことしたいなぁと思いまして……」
引きつった笑顔を張り付けた私を前に八反田さんは頷きもせず溜息すら漏らさなかった。
ただひたすら無表情。
鋭いナイフが私を抉ってくるみたいで自然に指先が震えた。
事務所のオーディションのときは投げやりだったしこんなに緊張しなかったのに、だ。
「分かりました」
アイドルのたくさん所属する事務所だから、新しいプロジェクト「job」のオーディションははっきり言って落ちたと直感していた。
事務所と一概に言っても大きな大きな会社。
面接官は新進気鋭のメンバーばかりで特にカフェの店長を任されるというこの八反田さんは、過去に某有名バンドのマネジメントを任され、落ち目から一気進展、成功に導いた人だと面接後のオーディションメンバーの会話を耳にし、知った。
「作り笑いが見え透いてます。全然可愛くありません。だって……死ねよ‼︎」
「まあまあるかちゃん落ち着こう」
るかちゃんはスレンダー美人さんで儚げなのが売りだけど、本来はこういう強めのじゃじゃ馬的性格の女の子。
歳も私と同い年の同期だから、2年前事務所のオーディションで出逢った時から運命の親友だ。
お互い確かめたことはないけれど、少なくとも私はそう受けとめている。
というより親友は親友だってこと疑問に感じたりしないものだよね?
八反田てんちょーも以前、こう言ってくれた。
――お2人は本当に仲がいいんですね。良いことです。
あの日を思い出して顔がニヤついてしまう。
だって八反田てんちょーって普段は無愛想で目つき悪くて鬼の形相が常だけれど、にっこり笑ったときの柔和な笑顔ときたら、それはもう年端もいかない子供みたくて悶絶モノに可愛いんだよね。
私が最初にそう思ったのはいつだったろう。
初めて出会ったカフェの面接の時は、風格に圧倒されてどうしようもなかったのにね。
「あなたは何故アイドルに?」
無表情の眼差しに殺されかけたのを覚えている。
「お兄ちゃんが勝手にオーディションに応募したからです」
視線の切っ先に触れないよう俯き加減で事実を述べる他なかった。
「ではなぜ今回のカフェのオーディションに?」
「どうせなら楽しそうなことしたいなぁと思いまして……」
引きつった笑顔を張り付けた私を前に八反田さんは頷きもせず溜息すら漏らさなかった。
ただひたすら無表情。
鋭いナイフが私を抉ってくるみたいで自然に指先が震えた。
事務所のオーディションのときは投げやりだったしこんなに緊張しなかったのに、だ。
「分かりました」
アイドルのたくさん所属する事務所だから、新しいプロジェクト「job」のオーディションははっきり言って落ちたと直感していた。
事務所と一概に言っても大きな大きな会社。
面接官は新進気鋭のメンバーばかりで特にカフェの店長を任されるというこの八反田さんは、過去に某有名バンドのマネジメントを任され、落ち目から一気進展、成功に導いた人だと面接後のオーディションメンバーの会話を耳にし、知った。