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たとえそこに、愛がなくとも
第2章 ふしだらな身体



「声を我慢していられるのも今のうちだ」

彼の大きな手のひらは、胸からお腹、太ももへと移り、きわどいラインをそっとなぞっていく。

けれど、肝心なところには触れない。

彼の手のひらに焦らされて、ジッとしていられなくなる。

私はついに彼の首に腕を回した。

「はじめからそうしていればいいものを」

やっとベッドに押し倒され、服も、下着も、身に纏っていたものすべてが剥ぎ取られる。

脱ぎ慣れていたはずなのに、何度も見ず知らずの男に脱がされていたのに

変だ、今になってすごく恥ずかしくなる。彼に見られるのが、恥ずかしい。

「あんまり、見ないでください」

「無理だな」

彼は割れ目をそっと指でなぞり、すでに熱くなっている私の中へと侵入させた。

「んっ……」

「もうこんなにさせて、淫らな女だ」

彼は指を引き抜くと、その湿った指先をペロリと私に見せつけるように舐めた。

彼の方がよっぽどいやらしい。彼の仕草がいちいち私を赤面させる。

「そんなことで顔を赤らめていたら、この先もたないぞ」


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