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たとえそこに、愛がなくとも
第2章 ふしだらな身体


部屋に入ると、彼は照明を落としそのままベッドへと誘導する。

「あの、シャワーは……」

「必要ない」

そう言い放って私の肩をトンっと押し、私をベッド座らせる。彼は片膝をベッドに乗せて私のブラウスのボタンに手をかけた。

今になって緊張感が増してきた。まだ心の準備ができていない。

「待って……」

「黙って」

けれど彼はそんな私にお構いなくすかさず唇を塞いで、しゃべる隙さえ与えてくれない。

片手でひとつずつ器用にボタンを外し、ブラウスが床に落ちる。それと共に、彼の唇は唇から首筋、鎖骨、そして胸元へと落ちた。

「あいかわらず淫らな身体だ」

彼はホックを外し、私の胸を揉み上げた。

「あっ……」

「そのいやらしい声も変わらないな。久しぶりか?こうして男に身体を触られるのは」

あの店を辞めてから、私は一度も男の人と関係を持っていない。

こんな風に、素肌を手でなぞられるのは久しぶりだ。

指で先端を転がされると、私の身体はビクンと小さく跳ね上がる。

「ん……っ、はぁっ……」

「硬くなってる。本当はお前も、こうして俺に再び身体を弄ばれることを望んでいたんだろう?」

「そんなこと、ない……」

「早く素直になれよ」

今度はその硬くなった先端を、ペロリと熱い舌で舐める。

感じていることが悔しくて、私は唇を噛み締めて声を我慢した。



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