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たとえそこに、愛がなくとも
第3章 理不尽な嫉妬

ホテルにつき、部屋に入ると、彼は私の背中と膝の裏に腕を入れ、お姫様抱っこの要領で持ち上げた。
「な、何するんですか?!」
「いいから黙って運ばれておけ」
彼はそのまま私をベッドへと運び、乱暴に私を投げ捨てる。
その上にすぐに覆いかぶさり、いきなり私のショーツを下ろした。
「待って!!」
「待たない」
彼も下着を下ろし、完全に脱ぎきらないまま私の中へと入ってくる
。
「ひゃぁっ!!」
私と同じように、彼のものもすでに熱くなっていた。
「お前、わかっているのか?
焦らされていたのは俺も同じだ」
彼の熱い吐息が耳元にかかり、頭の中は真っ白になる。
「ふっ、狭いな」
「だって、いきなり挿れたりなんてするから……」
「仕方ない、お前が欲しかったから」
「……っ」
「動いていいか?」
「……うん、早くして」
こんなにも性急に求められて、こんなにも私のことを欲してくれている。
ただ私を壊すだけのセックスじゃない、キスのないセックスじゃない。
優しさだってある、私を気持ち良くしようという気持ちだってある。
でも、そこに愛情なんてない。
ただ性欲を満たすためのもの。どこからかくる寂しさを埋めようとするだけのもの。
それでもいい。愛なんてなくたって、彼とこうして身体を重ね合えば気持ちいいのだから。
「あっあっああぁっあんっ」
「……っ、桃……っ」
抜き差ししているうちに、彼のモノはどんどん私の中で大きくなっていく。
「もっと……、もっと欲しい……っ」
「ワガママなやつだ」

