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たとえそこに、愛がなくとも
第3章 理不尽な嫉妬


文句なんてありまくりだ。そんなストレートに言うなんてズルイ。そんな歯の浮くような甘い言葉で誘惑するなんてズルイ。

微塵の愛情もないくせに、こんなに私をドキドキさせるなんて、反則……。

潤んだ目で彼を見つめれば、彼の熱い視線と絡み合う。

彼は私のスカートをたくし上げ、下着の上から割れ目をなぞった。

「お前、キスだけでこんなにして…エロい身体だな」

「ちが…っ」

彼は器用に指を動かしながら再び唇を奪い舌を絡め取る。

キスだけでこんな風になるなんて恥ずかしい。

でも、すべては彼のせいだ。彼が私の身体を熱くさせるのが悪いんだ。彼のこの器用な舌先と指が悪いんだ。

今すぐ、もうこの場所で、彼に抱かれてしまいたい。

ホテルまで待てなんてそんなの拷問だ。

けれど彼は、ここまで私を焦らしておいて

「……続きは、ホテルで」

そう耳元で囁いて車のエンジンをかけた。

そんなのズルイ、ズルすぎる……私はこの状態でホテルまで助手席に座っていなきゃいけないの?

どんな顔して待っていればいいの?恥ずかしすぎる……。

「ったく、お前のせいで指が汚れただろう。責任とって綺麗にしろよ」

彼は濡れた長い指を私に咥えさせると、その指先で口内を探りながら私の舌を弄ぶ。

直接的にいやらしいことをされているわけではないのに、先ほど散々焦らされた秘部がヒクヒクと動き、彼のその指を再び欲してしまう。

「どうした?そんなエロい顔しても続きはしてやらないぞ」

「だって……」

「心臓するな。焦らされた方が後で気持ちよくなれる」

そう言って前を向いたまま、彼は不敵に笑って見せた。

ほんと、最後までズルイなぁ……。


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