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たとえそこに、愛がなくとも
第3章 理不尽な嫉妬




私は手で弄るのをやめ、口で咥えて手と一緒に上下に動かした。

たまにくぼみをペロッと舐めたり裏筋を指で撫でたりすると、彼は気持ちよさそうに吐息を漏らす。

口の中で大きくなっていくそれを、私は愛おしそうに愛撫した。

あの仕事で、こうして咥えるのは大嫌いだったのに。

彼のためなら、なんだってできてしまう。そんな自分が怖い。


再び彼のモノが大きくなれば、位置を逆転させ、彼は私の中へと入ってくる。

「緩いな……もっと締めろよ。モノ足りない」

「ああっ」

彼は中に入れたまま割れ目を親指で撫で、敏感な部分を円を描くようになぞった。私の膣内は彼のモノをぎゅっと締め付け、その刺激でさらに私の中で大きくなる。

「気持ちいい……」

……でも、やっぱり寂しい。


ねえ、ただ、一言でいい。一度だけでいい。

”愛してる”って、嘘でもいいから言ってほしい。

ねえ、好きになってよ……。

抱かれるたびに、彼と身体を重ねるたびに、私は彼のことを好きになってしまっている。

だから、余計切ない。愛情なしに彼に抱かれることが。

私は彼の首に腕を回し、その気持ちを全て淫らな声に変えた。

「あっあっあっ、ああぁっ、類……っ、もっと、もっと突いて……っ」

「……っ、桃……」

彼に名前を呼ばれれば、胸の奥がきゅっと狭くなる。

そんな感情を、彼を求め、彼の背中に爪痕を残すこと、何も感じないようにと紛らわせていた。


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