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怪しい薬の研究所
第4章 高校生の友人同士が……
「別に隠してたわけじゃないわよ。説明するなら、ちょうど起動させたばかりという、今のタイミングがベストでしょ。で、説明するとね……このリモコンを押すと、あの装置から霧状の薬品が噴霧されるのよ。その薬品の効果は、お茶に入れているのと同じといえば納得してもらえるかしら」

「なるほど~。つまり、お茶と一緒に飲んでもらうタイプじゃなく、霧状になって空気中を漂うのを吸い込んでもらうタイプもあるということですか」

「そのとおりよ。ただ、効果の持続力的には、液体のものよりも劣るけどね。それでも、その2種類のダブルパンチで攻めれば、効果抜群じゃないかと思って」

「さすがです!」

 宮元が感嘆の声をあげた。

 莉央菜が苦笑して言う。

「褒め言葉は成功してからにしてね。霧状のものの方が、効果が早く現れるというメリットはあるけど……効果が割りとすぐ切れてしまうから、果たしてどうなるかしらね。テレビの準備もしておいた方がいいかもね」

 莉央菜は白衣の左側のポケットに手を入れ、テレビのリモコンを触りながら言った。



 二人は再び、モニターを食い入るように見つめている。

 何か、桜子たちに変化が起きないかと期待して。




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