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怪しい薬の研究所
第1章 大学生の友人同士が……
 呼び出し音だけが空しく響くだけで、一向に電話に出る気配がない。

 ここで太一が怒りを爆発させた。

「なんで出ないんだよ! この緊急事態に」

 実際、二人にとっては緊急事態なのだ。

 太一の方は表情からはうかがい知れないが、凜は既に気づいていた。

 下腹部に迫る何とも言えない感覚は、尿意などではなく、性的興奮に似たものだと。



 しかし、太一の前で平静を装っているものの、その実、普段よりもテンパっている凜は、例のお茶が原因だとは気づくことができなかった。




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