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夜は、毎晩やってくる。
第9章 届けて欲しいの 後編
こんなの、こんなの、あたし望んでいない。
嫌だ。
ああ、罰が当たったんだ。
照男を裏切るようなことを考えたから、あたし……。
神様がきっと、懲らしめるためにこんな事を……!
抗おうとするけれど、二人のテクニックは女の快感のツボを心得ているようで、触れられるほどに身体が甘く溶けていく。
「んふうっ……う、嘘……どうしてこんなに……感じてしまうの……! あっ……ああっ! ああああーっ!」
熱を帯びた肌に、チュルチュルと走らされる冷たい唾液が心地良い。
それでも火照りは鎮まる所か、どんどん増していくばかりだ。
「ううっ、あああんっ! あっ……ふぅあああっ! ゆ、夢よ……こんなこと、きっとあたし……夢を見ているんだわ……」
顎を優しく掴んで、王子様があたしの顔を真っ直ぐ彼の目をみつめさせる向きに振り向かる。
「夢なんかじゃないさ……キスをしても目覚めない。証明してあげる」
あたしの心をとろかす耽美的な眼差し。
ああ、駄目……そんな。
こんな状態で唇を奪われたら、あたし……きっと……。
「いやあっ……てっ、照男っ! 助けて! あたしが間違ってた! ごめんなさいっ……ああんっ! んっ……やぁっ! 助けて、助けてよ、照男っ! ごめんなさいっ! ごめんなさいっ!」