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はつこい
第1章 読み切り短編

でも。
性的なことに関しては、すこしもタブーなどなく、お尻の穴まで刺激しあったあたしたちだけど、やっぱりひとつだけ、触れづらいことがあった。

あの時の一回も、忘れられないセックスだ。忘れられないし、すべてを変えてしまったセックスだ。

あたしは仕事で失敗をし、ひどく落ち込んでいた。
でもあたしたちはふたりでいるあいだじゅう、なるべくそういう自分の日常を語らないようにしてきた。

だってそんなことを言いはじめたら、まるで泥臭い中年夫婦みたいになっちゃうから。
家のローンや子どもの教育費のことを考える脇で、本当に純粋なセックスなんてできるわけないし。

誰もがセックスのことに興味津々なくせに、気のない振りをして通り過ぎる。でもあたし達は違う。
こんな相手にめぐり合うことなく一生を過ごしてく惨めなひと達の分もまかなうくらい、素晴らしいセックスをするんだって思ってた。
だって、あたしたちは、いつでも明るくいやらしいセックスフレンドなんだから!

彼に触れたとき、あたしの日常はいつもスッと消えた。
彼の肌は、そんな魔法を持っていた。

そのつるりとして滑らかな肌に触っていると、何もかもを忘れてセックスに没頭できた。
かすかな甘い体臭と、がっしりした骨の感じられる肌に触れるだけで、あたしは濡れてたのかもしれない。

でもあの日。様々な前戯のあとに彼がはいってきて。
ふたりの身体がひとつにつながって、性の快感の高まりが登りつめた時。


じゅんくん


あたしは彼の名前をつい、呼んでしまった。

彼の本名、准一君、はいつしか、じゅんくん、と縮めて呼べるようになってた。
じゅんくん、って。
でもセックスのさなかに名前を呼ぶなんて、そんなの、そういえば一度もなかった。
不思議な話だけど。

たぶんね…。
不用意に心を開き過ぎないないよう、細心の注意を払ってたんだと思う。身体を重ねるってそういうことだからね。

でもその名前は、なんてゆうか、すごい力を持ってた。


じゅんくん、って。


じゅんくん、って呼ぶだけで、胸が締め付けられるみたいに切なくなった。
彼に、膣の奥の奥まで突き刺されながらあたしは、何度も名前を呼んだ。
そして、自分の膣が、きゅぅぅって締まるのを感じた。
じゅんくんをどこまでも深く捕らえるため、締め込んでいった。

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