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第11章 episode 3 ープロポーズー

「相場って幾らくらいなんだろう？給料3ヶ月分て健在な話？」

「今日日そんな豪気な男いないだろ。3ヶ月分て。そりゃ上見りゃキリないだろうけど、せいぜい2〜30か、いって50までってトコじゃねぇ？その後結婚指輪も買わにゃならんし結婚式するかどうかにも寄るよな。披露宴するならやっぱ2〜300は見といたほうがいいと思うし、籍いれるだけならタダだしな。本当読めんよ、結婚だきゃ。」

「そんなすんの、結婚式って。」

「だからピンキリなんだって。2人だけで写真撮るだけ、てのもありゃ、新婚旅行兼ねて海外挙式もあるし、家族だけで食事会てのも多いみたいだな。一昔前の派手婚は流行らないらしいけどな。」

「派手婚？」

「派手な結婚式。お色直し何回もするとか、演出凝るとかで何百万もかけるようなの。」

「お前の結婚式、良かったけどな。アットホームな感じで。訳の分からん余興とかカラオケも無くて。」

「ウチはエミが手作りに拘ったからな。親戚のオッサンの替え歌とかは2人共嫌だったし。ま、何にせよ結婚式は女が主役だ。女の希望通りにしといた方が後々平和なんだ。」

んー。
俺自身、結婚に興味が一切なかったから、そんなに金のかかるもんとは思ってなかった。
しかもそれとは別途新婚旅行とか新居にかかる費用がいるわけだろ？家具だの家電だのも要るのか。
皆金持ってんだなぁ。
貯金、ないわけじゃないけど、とても足らん。
コレは、正直に話して遙と相談するしかないか。