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第3章 プライベート

荷物を床に置き、ソファにちんまりと腰掛ける。

散らかっては、いない。
けど、生活感がないわけでもない。

ローテーブルの下に雑誌や本、ティッシュとゴミ箱、DVDなんかが無造作に置かれてたり。そのゴミ箱も結構ゴミ入ってたり。
ローテーブルの上に、吸殻が小山になった灰皿が置かれてたり。
その周りに灰が落ちてたり。
カーペットやソファに何ヶ所か焼け焦げの跡があったり。
ドラマとかだとよく、モデルハウスのように片付いた、生活感のない部屋だったりするけど、そんなのより、ここで普段生活してるんだなぁ、という、北川さんのプライベートが垣間見える気がして、逆に好感が持てた。

昔付き合ってた彼氏の部屋は、万年床に漫画や雑誌が散らばってて、ゴミももっとあって、ラーメンの容器とかお菓子の袋とかが散乱しててもっと汚かった。行くたびにキーキー言いながら片付けたっけ。それに比べれば全然キレイ。