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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第32章 第十三話 【花残り月の再会~霞桜~】 其の壱
 だが、心配は杞憂に終わった。いや、むしろ喜六郎が見せた反応は怒るというよりも驚愕であった。
―お彩ちゃん。
 喜六郎は、お彩を見るなり、絶句した。仰天のあまり、言葉さえ忘れ果てた様子で、ギョロリとした眼をそれこそ点のようにして、お彩を惚けたように見つめていた。
 五年も勤めたお彩は、店の多忙な時間もよく心得ているから、いちばん客の少ない昼下がりを狙って訪れたのだが、案の定、狭い店内には客の姿はなかった。お彩は懐かしさで胸が一杯になり、思わず店中を眺め回した。広くはない店の中に小さな机が幾つかと腰掛け代わりの空樽が机を囲むように無造作に置かれていて、喜六郎の几帳面な性格を物語るように、床は塵一つなく磨きあげられている。
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