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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第32章 第十三話 【花残り月の再会~霞桜~】 其の壱
 お彩は唇を噛みしめたまま、身を翻そうとした。その時。
 喜六郎の声が呼び止めた。
―ちょいと待ちな。
 お彩が心もち振り返ると、喜六郎が言った。
―一つだけ、応えちゃくれねえか。
 また沈黙。お彩が次の言葉を待っていると、喜六郎が言いにくそうに問うた。
―その背中の赤ん坊は、誰の子なんだえ。
 お彩の背にはその時、寝んねこにくるまったお美杷が眠っていた。既に暦は弥生の末になり、江戸は桜だよりが聞かれる頃になっている。
 それでも、その日は俗に言う花曇りで、朝から冬に逆戻りしたのかと思うほどに寒かった。
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