この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第41章 第十五話 【静かなる月】 其の参
「それなら、何故、お前は私から離れていこうとする?」
 お彩は市兵衛を見た。形良き眼には今、冷ややかさのかけらもない。ただ、切実さのこもったまなざしが直截にお彩に向けられている。
 お彩は、市兵衛の物問いたげな視線からそっと顔を背けた。呟くような声で言う。
「あなたと私は、あまりにも違いすぎるもの」
 市兵衛は静かな声で言った。
「以前、住む世界が違うと言ったな、だから、所帯は持てねえと。そういう意味なのか」
 お彩は、うつむいたまま頷いた。
「それもむろんあります。でも、違うんです。最初、私はあなたの淋しそうな眼を見て、私たちは同じ者同士―、孤独を抱え持った人間なのだと思いました。けれど、それは私の勘違いでした。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ