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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第41章 第十五話 【静かなる月】 其の参
 人は己れの娘を犠牲にしてまで、自分の夢を追い求めようとした愚かな母親だというかもしれないが、あのときは、ああするしかなかった。すべてを失って帰ってきたお彩を温かく受け容れてくれた喜六郎への恩義を思えば、なおのことであった。
「私は、お美杷を手放したことを今も後悔はしておりません」
 ひと言、ひと言、噛みしめるように言い切った。
「お前は強い女だな」
 市兵衛が感に堪えたように言う。もう、泣いてばかりいた十五歳の少女はどこにもいない。市兵衛の前で静かに微笑するのは、臈長けた美しい女であった。賢く、強く、そして彼が知る中で最も心優しい―。
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