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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第42章 第十五話 【静かなる月】 其の四
 しばらく、沈黙を守って歩いていたお彩が意を決したように顔を上げて言った。
「この度は、ありがとうございました」
 市兵衛がつとお彩を見返す。
 いつもは固い市兵衛の瞳の光が少しやわらいでいた。
「私は他人のために一生懸命になれるお前の姿に惚れたんだ。そんなお前だから、今でも忘れられねえんだろうな」
 市兵衛が空を見上げ、清かな月の光に眼を細めた。
「借金の件はすべてかたがついた。お前は何もなかったような顔で〟花がすみ〝に戻れば良い」
 放るように残された言葉に振り仰ぐお彩を、彼は肩越しに振り返った。
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