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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第6章 其の参
 身分だけで金を盗んだと決めつけるだなんて、あまりに酷すぎる。そのときの男の哀しみと憤りに想いを馳せ、お彩は唇を噛んだ。
「だが、それが現実というものだろう? そのことは、お前さんも嫌というほど味わったんじゃないのかい」
 お彩はハッとした。男は何もかもを知っている。お彩が「花がすみ」の売上金を盗んだ疑いをかけられていることまですべてお見通しなのだ。
 不思議な男だった。
―いつでも傍にいて、お前さんを見ているよ。 ふいに男の先刻の台詞が耳にこだました。あの言葉は真実なのだろうか。
「そう、ですね。辛いし、やり切れないけれど、確かに、そのとおりです。人は生まれた場所や立場でしか見ては貰えません。本当は、どんなにきれいな花をその心に咲かせているかどうかで、その人の価値も決まると思うのに」
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