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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第8章 第三話 【盈月~満ちてゆく月~】 其の弐 
 その二日後、お彩は甚平店へと向かった。もう熱すっかり下がり、風邪の方も快方に向かっている。
 「花がすみ」の喜六郎にはあらかじめ早引きさせて欲しいと願い出ていた。
 夕刻のこととて、蜜色の夕陽が長屋の前の狭い路地裏に落ちていた。この二日間、お彩はさんざん考え抜いた末、思い切って、真実を知ろうと決意したのである。自分は今、どうしようもない現実にかんじがらめに縛められ、身動きすらできないでいる。
 この場所から一歩踏み出すには、やはり父と一度はじっくりと話し合う必要があった。何も知らないふりをしてこのまま生きてゆく―父と今までどおりの親子関係を上辺だけなら続けることはできるだろう。が、お彩は知らぬふりをして日を過ごしてゆくことはできそうになかった。
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