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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第10章 第三話 【ほたる草】 其の弐
 ずっと好きな男(ひと)の傍にいて、いつもその笑顔を見ていたい、その温もりを感じていたい。
そう願うことは、もしかしたら永遠に叶わない夢なのかもしれないと、お彩はその場に立ち尽くして、哀しい想いに囚われていた。
 陽太の後ろ姿は直に人波の中に呑み込まれて見えなくなった。
 それでも、お彩はじっとその場所に佇んでいた。涙が溢れ出て、ひとすじ頬をつたい落ちる。お彩はそっと陽太のくれた簪を触った。
 この簪だけが、今は陽太とお彩を繋ぐ儚い絆のように思えてならなかった。
 うだるような夏の暑さの底で蝉の鳴き声がどこか遠くから響いていた。
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