この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第13章 第五話 【夏霧】  其の弐
―遠いのに、わざわざ、ありがとう。おとっつぁんによろしくね。また、その中、敬二郎が落ち着いたら顔を見せにゆくから。
 以前の小巻なら絶対に口にせぬような台詞を微笑んで言われ、お彩は、本当に変わったものだと思った。小巻はお彩に座敷に上がって冷えた麦湯でも呑んでゆくように勧めてくれたのだけれど、お彩は丁重に辞退して、そのまま引き返した。それでなくとも、店が忙しいというのに、こんな場所で油を売ってはいられない。今頃、喜六郎は一人できりきり舞いをしているだろう。
 ゆえに、和泉橋を渡った際も、早足で通り過ぎようとしていた。が、丁度、松平さまのお屋敷が少し手前に見えてきた時、桜の樹の下に佇む女の後ろ姿が眼に止まった。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ