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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第20章 第八話  【椿の宿】 其の弐
 一体、自分たちは何のためにめぐり逢い、結ばれたのだろう? こんな哀しい想いをするために? 互いに傷つけ合うために?
 それが自分と市兵衛のさだめだったとでもいうのだろうか? この時、生まれて初めて、お彩は自分と市兵衛を引き合わせた運命を呪った。
 お彩は長い間じっとうつむいて、膝の上で手を握りしめていた。しばらくして再び市兵衛の方を向いたときには、その大きな瞳に涙を浮かべていた。
 お彩の涙を見て、市兵衛がハッとした表情になった。凍れる月のようであった美しい面に初めて、ちらりと動揺が走った。
「結婚しよう」
 市兵衛の声は低く、苛立ちがこもっていた。
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