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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第23章 第十話 【宵の花】  其の壱
 しかし、それはあくまでも市兵衛が傍にいるからこそ耐えられるものだ。が、今この瞬間、市兵衛はお彩の傍にはいない。市兵衛が今夜、過ごすのは恐らくは吉原の馴染みの女の傍だろう―。市兵衛のいない京屋はお彩にとって、あまりにも不相応な場所であり、贅を凝らした調度品に取り囲まれたこの部屋は小さな牢獄にも等しい。
―私はまた、あのひとの心を見失ってしまった。
 お彩の中で途方もない焦燥感が渦巻いていた。お彩は暗澹とした気持ちで宵闇に穂の白く浮かぶ花を見つめた。ぬばたまの闇の中で淡く発光しているように見えるに花たちが涙に溶けて見えなくなった。
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