この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第23章 第十話 【宵の花】  其の壱
 しかし、一人布団の中に残されたお彩の頬には幾筋も涙の跡があった。片手でお彩の両手首を掴んだ市兵衛は、もう片方の手でお彩の帯をほどき、寝衣の前をひらいた。焦らすようにゆっくり巧妙に触れられることで、いつしか抵抗していたお彩は、すっかり市兵衛の調子に引き込まれていた。心では良人を拒否しながらも、お彩の身体は市兵衛の烈しい愛撫に十分に応えていた。そのことに改めて気付き、お彩の心は沈んだ。
 今朝方の市兵衛は手込めも同然のお彩を抱いた。その荒々しい求め方から伝わってくるのは愛情ではなく、ただ獣じみた欲望とやり場のない怒り、鬱屈した感情のみであった。
 一体、何が良人をああまで烈しく駆り立てたのであろうか。もしかしたら、自分が京屋に嫁いだのは間違いであったのかもしれない。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ