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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第24章 第十話 【宵の花】  其の弐
 本来ならば、そのおきくが亡くなった時、おみよも永の暇を出されるはずであったのを、先代が哀れんでずっと奉公できるように計らってくれたのだと、これは当人のおみよから聞いた話である。
 おみよにしてみれば、たとえ半年の間でも我が乳を与えて育てたおきくを愛しいと思う。おきくは元気に育っていれば、今年、十九になるはずだ。お彩を見ていると、おみよは、どうしてもおきくを思い出すらしい。だからこそ、おみよは、なおのこと、お彩の身を案じてくれるのだった。四十一のおみよは、お彩にとっても丁度、母お絹と似た年格好であった。
 お彩がまだ治まらぬ吐き気と闘っている時、背後で控えめな声がした。
「内儀(おかみ)さん、また、ご気分が悪いのですか」
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