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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第24章 第十話 【宵の花】  其の弐
 おかねの手にかかれば、どんな名医に見放された難産の妊婦でさえ、難なく身二つになったという逸話が残っているほどだ。かく言うお彩もおかねに取り上げられた赤子の一人である。
 その娘のおすみは、おかねのように口も態度も素っ気なくはないし、いかにも優しげな妊婦に安堵感を与えるような女で、見かけは母とは正反対だけれど、やはり同じように熟練した産婆であることに変わりはなかった。
 何も言えず、ただうつむくお彩を、おすみはじいっと見つめてから言った。
―悪阻(つわり)を軽くするくらいのことはできるから、後で薬を処方しておこう。
―ありがとうございます。
 お彩は消え入りそうな声で礼を述べると、おすみの家を後にしたのである。おすみの家は町外にあり、簡素な平屋建てを診療用に改築したものであった。
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