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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第26章 第十一話 【螢ヶ原】  其の弐 
「良いんだよ、お前が昨夜はそれどころではなかったってことは、よく判ってるからさ。いや、こう言っちゃア何だが、かえって、お袋がいなくて良かったよ。お袋がもしお彩ちゃんを見たら、それこそいよいよ嫁が来たかって、一人合点の大喜びするだろうからな」
 伊勢次は屈託なく笑って、話はそれでおしまいとなった。しかし、お彩は心が重かった。自分は、これほどまでに他人(ひと)様を顧みない人間ではなかったはずだ。それを、伊勢次の家に勝手に押しかけておきながら、伊勢次の大切な母親の存在に気を回すゆとりもなかったなぞ、お彩は自分が自分で許せなかった。
 それから数日が経った。その朝、お彩と伊勢次は向かい合って朝飯を取っていた。ここに来てからというもの、三度の食事の支度やら、洗濯やらは自然とお彩の掛かりになっていた。
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