この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第28章 第十一話 【螢ヶ原】  其の四 
 それでも、伊勢次は最後に言ってくれた。
―俺は幸せだったぜ。
 昨夜の伊勢次の晴れやかな笑顔が今更ながらに切なく蘇る。
 恐らく、あの時、既に伊勢次は死を決意していたのだろう。それでも、伊勢次は幸せだと言ってくれた。こんな酷(ひど)い仕打ちをした女に、幸せだったと。
 お彩は伊勢次の亡骸に取りすがって、泣いた。まるで獣の咆哮にも似たその烈しい泣き声が朝まだ早い睡蓮の池に哀しく響き渡る。それは、聞く者の心を揺さぶらずにはいられないほどの慟哭であった。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ