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金木犀と悪魔な執事
第9章 料理対決開催!!
『……だから、相手はお嬢様なんだよ』
自分に言い聞かせるように言う
怜は無意識に握り拳を作って
爪が食い込む程強く握る
ーー月お嬢様へ抱いているこの気持ちは
何が何でも、押さえ込まなければ……
自分の気持ちに蓋をする
辛い道なのは分かっている
気持ちを伝えた方が自分は楽になる
でも、月お嬢様の為を思うなら
当たり前の事
私は執事、月はお嬢様
怜は自分に暗示するように
頭の中で何度もそう繰り返すと
静かに月の部屋を去っていった