この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
金木犀と悪魔な執事
第12章 動き出した針
そんなふうに思ったんだけど、
なんだか怜の見たことない一面を
見れたような気もして、
私はちょっぴり嬉しく感じた
『月お嬢様』
月の頭の方から聞こえる怜の声
「なに?」
怜はそっと月から離れる
そして月の顔を見て
しっかりと話し出す
『オレンジ祭が終わったあとに、
月お嬢様に
聞いて欲しい話がございます……。
聞いて頂けませんか?』
真剣な眼差しで、怜は月を見つめる
「うん。もちろん。
怜の話、絶対に聞くね」
ーーきっと大事な話なんだろう……
もしかして私に仕える理由の事かな?
月は決心したような怜の顔を見て
ただただその日を待とうと心に決めた