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金木犀と悪魔な執事
第10章 近づく距離、遠くなっていく距離



夜を超え、やってきた朝



窓からは朝日が差し込んでいて

眠っている月の顔に当たる




『ーー起きて、月』



浅い眠りだったのか、月は自分の名前を

呼ばれている事に気付き、

閉じていた目を開ける



月を起こしに来たのは

いつもの怜ではなく、七織だった



「……うぅ、七織さん?

おはようございます」



眠たい目を手でこすると、

月はベッドから降りる



まだ寝ぼけている月は一瞬、

よろっと体がふらついた




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