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金木犀と悪魔な執事
第10章 近づく距離、遠くなっていく距離



私は、誰かに



「偉いね月ちゃん」


って言われる度に、



「偉くなんてないですよ」


って薄っぺらな笑顔を顔に貼り付けて、

でもいつも心が傷ついてた




月は、小さい頃の

嫌な事を思い出してしまい、

忘れようとミルクティーを口に運ぶ



カップをソーサーに置くと

七織さんが突然、私の頭を撫でる




大きい手が優しく月の頭を撫でて、

気持ちを落ち着かせてくれる




ーーすごく七織さんの手が気持ちいい…


でも怜の方が手が大きかな




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