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金木犀と悪魔な執事
第10章 近づく距離、遠くなっていく距離



月も無意識に笑顔になって、

七織と月の間に流れる空気は

周りから見ると、

カフェの雰囲気に合って

まるで絵になるようなものだった




七織は立ち上がると、

月に手を差し出す




『さあ、そろそろ屋敷に帰ろっか』



「はい!」


月は七織の手を取ると立ち上がり、

カフェを後にした



ーーーーーー



屋敷に着いた車から降りようとすると

いつの間にか先に降りていた七織が

月の近くのドアを開ける



『はい、お姫様』


そう言いながら七織は

月に当たり前のように手を差し出す



「お姫様なんて言わないで七織さん

ちょっと恥ずかしい」



月はちょっぴり顔を赤くしながら

その手を取り屋敷へと一緒に歩いた




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