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金木犀と悪魔な執事
第10章 近づく距離、遠くなっていく距離



怜の言葉に、月は顔を真っ赤に染める




「嘘!?レッスンじゃないの?」



月は自分の裸の体を隠すように

怜に背を向ける




『左様でございます』


怜はそう言いながら

月の背中に指を触れると、

上から下へ、ツーっと撫でる





「んっっ!!」


背中をのけ反らし、

大きい声が出ないようにと我慢した月




『さあ、夕飯の時間ですよ月お嬢様。

私は一足先にダイニングへ

行ってまいりますね』





怜はそう言うと、扉へ向かう


『ちゃんと着替えるんですよ』





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