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Memory of Night 番外編
第3章 熱々、バレンタインデー!

「タイルに手をついて尻をこっちに突き出して」

 そこまで命令されて、ようやく意図を理解できた。
 振り向くことすら晃は許してくれないらしく、頭を抑えつけたまま、壁に体を押し付けられる。

「ふ……っ」

 敏感な部分が冷たいタイルに触れる度に、妙な感覚が宵の体を襲う。
 晃は背中から宵の体を抱きすくめた。その体勢のまま、たぎった肉棒を尻の間にこすりつける。

「あ……う」

 耳元で響くやや早い晃の息遣い。
 晃も興奮しているのがわかる。先ほどまでの余裕が見受けられず、宵はさらに焦る。
 余裕を失った時の晃は一番怖かった。
 自分の欲望を、抑えることなくぶつけてくるから。
 それを受け入れるのが、身体的にはかなり辛い。

「う……うっ!」

 宵は晃の腕を振り払おうともがくが、やはりびくともしない。

「手」

 晃の手に抑え込まれていた両腕が解放され、壁につけともう一度促す晃。
 従う他なかった。
 晃のたぎったそれが、宵の体をじわじわと割り開いていく。
 ほとんどならされていないにも関わらず、晃の前を汚した自分の白濁が潤滑油の役目を果たしてくれているらしい。
 痛みはほとんどない。
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